採行記

2000年

2000年2月20日
今年の初堀りである。昨日から宮崎海岸一帯は早くも潮干狩り解禁でした。今日は気合いを入れて掘る予定をしていた。が、湾岸低気圧の通過で雨か雪の天気予報。取り敢えずホームページに書いちゃったし、様子見に行ってみようかと出かけました。

 「人の裏行く我が人生」、こんな日には誰もおらん、と思っていたのに、たくさんの好き者が集まっていました(失礼)。ちょっと海岸の写真だけ撮って帰るつもりが、強風にもかかわらず「梶島まで船が出るそうだ。」と聞くと、「寒いけど、しょうがない、せっかく来たんだから、行ってみるかぁ。」ということになり、準備を始めました。「しょうがない、写真だけ。」っていう割には鼻歌が混じっていたのでしたが。

 難民船のような船に乗せられて、「島アサリ」を求めて梶島に渡りました。サブイ。北風も強い。風に向かって歩くと息苦しい、過酸素呼吸状態である。捨てたはずのプライドが疼き始めた。だが、もう今更引き返せない。

 干潮1時間半前なのに潮は引いてこない。風表になる所では余計である。島の周りを2周してやっと掘れそうな場所を見つけて、やり始めた。しかし、アサリは出てこない。どこを掘っても掘っても出てこない。「ボーズで帰るのか?」さえ覚悟した。

 しかし勝利の女神はお笑いなさった。微笑まなかったが。海の中に入って手で掘り返すとウジャウジャ、アサリが出てきたのである。「ヘッ ヘッ ヘッ 」と微笑み返した。いや、笑い返した。

 まあ何とか袋一杯(4Kgぐらい)のアサリを採って、難民はティシュで鼻をかみながら帰港したのでありました。


反省
*まだ冬だから昼間はあんまり潮が引かないね。
*久しぶりで美味しかったけどまだアサリは痩せてるね。
*上には上がいるもんだね。




2000年3月9日
 7日から幡豆漁協の鳥羽海岸も解禁となったので、さっそく出かけました。今回は写真のような秘密兵器を持参です。吉田町のカネカという金物屋さんが特注でプロ用に作らせた物で、プロ用という言葉に弱いマッキーは、直ぐに買ってしまいました。 見るからに強そうな形は、持っているだけで名人気分です。使ってみましたが、砂の場では絶大な威力を発揮するものの、石が混ざった場所では鎌形の方が使い易かったです。


 寒の戻りで北風ビュービューの寒い天気に、さすがに人出はまばらでした。広大な海岸にたった4人だけです。監視人の方が多い状態です。余りにも人が居ないと、ちょっと寂しいものがあります。恵まれ過ぎ? いや、こんな寒い日にアサリ掘ってる奴が変?
干潮が2時の潮でした。たくさん干るようになってきました。

遠くで2人掘っている
 今年は去年より沢山採れるそうで、実際に掘り出すと大粒アサリがいっぱい出てきました。ただ場所によってムラがあり、かたまっているようで、やや深めの層にいるようでした。場所は海岸の寺部よりの東の方が大粒アサリが採れましたが数は少ないようです。反対に漁協よりの西側は小粒ですが沢山採れるようです。収穫は7kgぐらい。
 
けっこう大粒のアサリでした。


2000年3月20日
 今年3回目のアサリ採りとなりました。前回は結構大きいアサリがたくさん採れたので、今回は思い切って前回と違う新場に行ってみました。昨日解禁になったばかりの吉田海岸です。ここは¥1300出せば採り放題のところです。マッキー『放題』だいすきです。

 吉良吉田と言えば、あの忠臣蔵の赤穂浪士と戦った(?)吉良上野介の領地であった所で、「赤穂の塩」と同様に、此処でも塩田があった所です。ケンカの原因は塩と言う噂です。そう思うと何故か由緒ある場所で、アサリ様を掘らせて頂いている思いの小市民でした。

 ウインドウズのタタリか、今年3度とも強風の日和です。すっかり風男になっちゃいましたが、船釣りなら出港できない事を思えば、アサリ採りで良かった、とプラス思考に徹しました。欲言えばポカポカ日和のほうが良いのですが。風速25mくらいあったようです。

 
潮がまだ引いていないのに我慢できずに
海に入って採る人たち(沖合)

 
 こんなに寒くて風のある日にもかかわらず祝日とあって、たくさんの人が来ていました。みなさん『解禁』と『放題』には勝てなかったようです。


 採った場所が悪かったせいかも知れませんが、アサリは小ぶりで、たくさん採れませんでした。4kgぐらい。新場とあって、ジモピーのおばちゃんの周りで掘ったんですが、まだまだマッキーの腕前は未熟でした。でもジモピーおばちゃんと会話しながら掘るって楽しいですね。黙々と掘るのって寂しいです。 思い切ってみなさんも知らない人と会話しながら掘りましょう。色々と親切に教えてくれます。


2000年4月9日
 
 今年4回目の潮干狩りとなりました。この日は風もなく暖かい日和となり、サクラ見物も兼ねて、幡豆のウサギ島(前島)に出かけました。以前島内でウサギが飼い放たれていてウサギ島と呼んでましたが、今はウサギは居なくなって前島と呼んでいます。ここには海の家みたいな施設があって、そこでBBQをしたり、寝ころんだりと、まるで海水浴気分の場所です。家庭サービス父さんにはもってこい、団体さんの慰安にもピッタリのお勧めの場所なのです。つまり潮干狩りに人生を賭けているような人は来ない所なのです。

 
三ヶ根山をバックにカラフルな服装が目立つ。
いかにも春らしい光景

 
 ところが少しだけ潮干狩りに人生を賭けているマッキーがここに来るには訳があるのです。素人が多いって事は玄人が少ない、場所荒れしていない、と言うことです。ココに来る素人の皆さんは当然掘りやすい砂地の方へ行ってしまいます。もちろんそこでも小粒ですがアサリは沢山採れます。ところが、内緒で申しますが(ホームページに内緒?)、上の写真の手前の岩場はマッキーの秘密の場所なのです。もう数年前からここで採っていますが、ここのアサリはとっても大きい、そして潮通しが良い岩場だからオイシイ。沢山採れる。と良い事づくし。ただ欠点は船代(¥700)が余分にかかる。そして岩をどけるから次の日、腰がとっても痛いことです。


 
 ところが今年は岩場の中間あたりに「これより先は漁業関係者以外立ち入り禁止」と書いてあるではあ〜りませんか。残念。それでも禁止区域ギリギリで掘り、二人で約12Kgの大粒アサリをゲットしました。漁業関係者ねぇ?。


 
 ついでにココは岩をひっくり返すとナマコが落ちているので、頂いてきました。もちろん『コノワタ』を作る為です。

 尚、ここに行って沢山採れなかったと言って文句を言ってはいけません。自分の腕と漁業関係者のせいにしてください。


2000年4月20日

 今回は何とテレビの録画撮りです。自称アサリ採り達人のマッキーがお茶の間に出演、って事になっちゃったんです。島アサリの特集を企画した中京テレビのディレクターがこのホームページを見てくだ〜アサリ?、面白そうだからと、話がどんどん進んじゃった訳です。軽くOK!の返事はしたものの、色々と2週間悩みました。色々と・・・・・。結局・・・・・、潮干狩りって楽しいし、潮風の下泥んこになって、夢中になって掘り返し、安いし、美味いし、こんないい事、皆んなにもと、「不景気よサラバ」っと、そんな気持ちでカメラに収まることにしました。

 
 収録場所は三河湾に浮かぶ佐久島です。一色町から船で30分で行けます。まだあまり観光地化されていない島で、アウトドア、自然派にはもってこいの島です。先週行った前島や梶島、三河大島もそうですが、潮通しの良い所で育った、島アサリは旨いですね。さらに驚いたことに、ココは素人でも簡単に大きなブランド品の島アサリがゲット出来る所でした。かえって自称名人達には簡単過ぎて、ちょっと物足りないぐらい優れた所でした。渡船料金(片道¥800)はかかりますが、宿泊して島をのんびり観察、さらに自分で掘った美味しいアサリのお土産まで持ち帰れるのです。

アサリが掘れなかったら・・・・ビクビクもん でした。

撮影の合間をぬって12Kgのアサリが採れました。良かった、良かった。


2000年5月5日

 幡豆の鳥羽海岸に行って来ました。ここは3月9日以来です。さすがにGW、三河湾のどの潮干狩り場も人でいっぱいです。以前と比べ、海水浴場も減ったので、一年中でこの時期が最も人出が多いんじゃないでしょうか。ここの鳥羽海岸も人でいっぱいですが(写真遠方)、東側は駐車場の関係で、けっこう空いています。それに数は少ないけどアサリが大きい。3月9日の写真と比べると面白いですね。

 
 前回大きいアサリが採れた所でまた掘りました。2ヶ月経っても同じ場所付近で、まだ大きいアサリが採れました。他の場所はあまり良くなかったようです。セオリー通りの沖目はダメで、意外と岸よりに大きいアサリが有ったようです。
 4時間ほど掘って8Kgがやっとでした。これ以上は腰が痛くなって、いくら好きでももうダメです。
 帰り道はかなり道路が渋滞したようですが、前もって道を調べていたので渋滞ナシで帰宅できました。


2000年5月18日

 今年最後の潮干狩りにHGである鳥羽海岸に行って来ました。まだ6月に入っても採れますが、さすがに大きいアサリは採り尽くされてしまいます。他の人があまり掘ってない所といえば、セオリーの逆の岸近くです。前回、帰るときにチェックを入れた場所には、まだ大粒アサリがありそうだったので、さっそくそこへ行こうとしましたが、正確な場所が分からなくなり、しばらく彷徨いました。

 シーズン後半は浅く、出来るだけ広範囲を掘ることです。気温が上昇して来るとアサリは初期よりも浅い層に出て来ますし、多分どこも他の人が(自分かも?)掘った後なので、目こぼし場所を探さなくてはいけないからです。それでも大粒アサリの居る場所を見つけると、集団でいますね。そんな場所に巡り会うと、うれしいんです。

 
 『広く浅く』誰かの趣味と同じです。上の写真の場所でたくさん採れましたが、まだありそうだったですね。 この時期、大きいアサリの居る場所を探すのは根気が入ります。3時間掘って6Kgくらい採れました。